SPIKE WARS －チャプター８　ハイスクール・ララバイ／ミズノ『モナルシーダＪＰ』（前編）－

〔CHAPTER8・ハイスクール・ララバイ（前編）〕

◆続いてはミズノの「モナルシーダＪＰ」!!

美津浓公关A先生「こちらモナルシーダＪＰといいまして、言ってみればモレリアの普及版といいますか、モレリアのいいところをできるだけ受け継ぎつつ、普段の練習でもガンガンつかっていただける耐久性を目指したモデルでございます」

永井大师「へ～え、じゃ、さっそく履いてみます」

──いかがでしょう。

永井大师「これ、モレリアよりも安いんだよね？」

永井大师「じゃ、当然だとも思うんだけど、まずフィット感ははっきり落ちるよね、モレリアより。３・５点」

永井大师「違うね。カカトのホールド感にしてもそう。悪くはない。４点。まったく悪くはないんだけど、なにせいまモレリア履いてたばかりでしょ。まだ足にあの絶妙な感触が残ってるだけに、
正直、別物感があるのは否めないよね」

永井大师「え？　これモレリアより軽いの？　はあ～面白いもんだね。モレリアでは感じた“もうちょっと重くてもいいのに感”を、このスパイクではあんまり感じない。ということは、スパイク自体のバランスみたいなのは、すごくいいんだろうね。４点」

永井大师「まったくもって問題なし。これはモレリアと比べても何の遜色もない感じだね。
芝生だろうが固い土のグラウンドだろうが、何でもこなせちゃいそう。４点」

◆永井大师「スパイク選びって、クルマ選びと似てて、選ぶ際の条件ってスペックだけじゃないでしょ」

永井大师「ああ、これは明らかにモレリアと違うね。そもそも、足の甲の部分に使われてる天然皮革が少なくないですか、これ？」

美津浓公关A先生「おっしゃる通りです。耐久性などを考えて、人工皮革を使用している部分もありますので」

永井大师「やっぱりね。そちらを重視したぶん、モレリアでは味わえる足の甲に革が吸いついてくるような感覚は薄れちゃってる。ま、さっきも言った通り、モレリアを履いた直後でなければ、そんなに気にならないのかもしれないけどね」

永井大师「失礼を承知で言わせてもらうと、ニューバランスやアンダーアーマーからデザイナー引き抜いた方がいいんじゃない？（笑）　俺みたいに黒革のスパイクで育った人間から観ても、まあ地味だなあと感じるぐらいなんだから、カラースパイク全盛時代に育ったいまの子からすると、存在感がまったくないんじゃかろうか。モノがいいっていうのはわかるんだけど、スパイク選びって、クルマ選びと似てて、選ぶ際の条件ってスペックだけじゃないでしょ」

永井大师「そりゃいるよ。でも、大多数じゃない。せっかくモレリアのいいところを受け継ぎつつ、値段は安くしたんだから、たくさんの人が買いたいって思うデザインにした方がいいと思うんだけどな。正直、このデザインだと
２点しかあげられない。モレリアにつけた２点とは、ちょっと意味合いが違う２点」

永井大师「クルマに興味のない人間にはさっぱりわからなくない？（笑）。
ま、そんなところかもしれないけどさ」

永井大师「最高だと思う。５点。なんか、モレリアに比べてって、そればっかり言っちゃったけど、このフィット感、このホールド感のスパイクを、日常遣いできるのってすごいことだと思うよ。
当然、これも使うことによって育っていくタイプのスパイクだから、ガンガン使ってほしいよね」

永井大师「ＳＵＶねえ、確かにそういうところはあるかな。人工皮革の部分が多いということは、
それだけ水を含んで重くなることも少ないってことだよね。雨の日でも気にせず使える」

永井大师「だね。ま、モレリアがトッププロも愛用する試合遣い用のトップエンドだとしたら、このモナルシーダＪＰは高校生が練習や練習試合に使う最高のスパイクって言えるかもしれない」

（到下一期/采访合作，Tokyo Verdy 1969）