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「間違いなく自分の中では今回のワールドカップが最後」鎌田大地が明かす引退後の夢とは

2024年に、イタリアセリエA「ラツィオ」から世界最高峰のイングランドプレミアリーグ「クリスタル・パレスFC」へ移籍した鎌田大地。184センチ、76キロの恵まれた体格を活かしたフィジカルの強さと高い技術、戦術理解力を武器に、欧州や日本代表でも活躍する攻撃的MF(ミッドフィールダー)だ。ABEMAで配信されている「鎌田大地 孤高の天才の思考」では、鎌田選手のイギリス生活に初密着。移籍の裏側、2026年W杯への決意や思い描くキャリアプランに迫った。※トップ画像出典/Getty Images

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ロンドンは住みやすい。僕、暑いの嫌いだし

2024年8月18日の開幕節でプレミアデビュー。ロンドンをホームタウンとするクリスタル・パレスでの新生活を聞かれた鎌田選手は「住みやすいと思いますよ。スーパーもいっぱいあるので、自転車で行けるくらいで。天気もあまりよくないとか言うじゃないですか。でもそれもめっちゃいいですよ。僕、暑いの嫌いだし。涼しすぎて長袖長ズボンで練習できるくらい」と、サッカー生活にはありがたい気候だと語る。

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来源/盖蒂图片社

2017年に20歳で海外へと渡った鎌田選手は、イングランドが4カ国目だ。クラブによって練習中の言語もさまざま。「(ドイツの)フランクフルトはバリバリ英語だったんですよね。もうインターナショナルすぎて、逆にドイツ語しゃべれる選手が7、8人しかいないみたいな感じだったので。監督も英語とドイツ語を一緒に話す感じで。イタリア(ラツィオ)の時はもう完全イタリア語でしたね」と語る。

ラツィオ移籍では、イタリア語が壁になり、出場機会が激減。「イタリアまで来て、何も得られずにシーズン終わるのはいややなと思って」と語る鎌田選手は、そこからイタリア語の習得に励んだという。「最後のほうは、冗談も言えるようになっていた」とラツィオ時代を振り返った。

自分の方が年上でよかったと思う代表選手は久保建英

2024年6月の「ワールドカップ アジア2次予選」で7か月ぶりに代表復帰した鎌田選手は、先発出場したミャンマー戦で自陣から前線の中村敬斗選手へ超絶ロングのスルーパスを通し先制アシストを決めた。「うまくボール奪えて中間地点に立った時に、プレッシャーに来ている選手がウィングバックというのは、角度からわかりました。自分の斜め後ろから来てるってことは、右のウィングバックか右のセンターバックのどちらか。(中村)敬斗が空くことは、目で見なくても、ある程度はわかる。そのスペースに感覚、で蹴った感じですかね」と、自身のプレーを振り返った。中間点の立場として、どこからプレスがきたらどこが空いているのかを常に考えられるようになったという。

鎌田選手は、日本代表でどう思われているのか。「毎回文句を言っているようなキャラクターに仕立て上げられている」と鎌田選手は話す。「みんな文句言ってるのに、自分だけみたいに…」と不満顔だ。年下の選手にも「ファーストコンタクトは怖いと思われているのかな」と語る鎌田選手は、「しゃべりかけるな、というオーラは出していない」と弁解。「自分の方が年上でよかったと思う代表選手は?」と問われると、まっさきに久保建英を挙げた。久保選手のプレーですごいところを聞かれると「1回ボールを失っても、自信満々に次もドリブルをする。ちょっと上手すぎる」と評し「あの年齢でも周りに怖気づかない」と、久保選手の強いメンタルに脱帽していた。

代表や欧州でも冷静沈着なプレーが身上だった長谷部誠の意外な素顔

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撮影/清水和良

鎌田選手には、シーズンオフに必ず会う選手がいる。フランクフルトで5シーズン一緒に戦った日本人選手で現在指導者の長谷部誠氏だ。鎌田選手は長谷部氏の意外な素顔を明かす。「最近の日本語はわかんないですね。プレゼントの話をしていたんですよ。『誕プレどうします?』みたいな。(長谷部さんは)誕プレがわからないので『なんだよ』って怒られました。彼らの世代は、みんな誕プレなんか知らんって言い張って」と、代表や欧州でも冷静沈着なプレーが身上の長谷部氏の、ちょっと強情な一面も紹介して見せた。

注目を集めたクリスタル・パレス移籍について、鎌田選手は「けっこう前に(契約書に)サインをしていて、発表だけを7月1日にすると言われていたんですね。でも、サインをした時点で、お世話になってる人たちには報告をしていたので、なかなか発表されないから『ほんまに大丈夫なんかな?』と思われていた」と裏事情を明かした。

クラブの公式SNSで約4000いいねされた、右足でも左足でもゴールを決めまくるシュート練習については、「別に僕だけじゃなくて、みんな入れてるし。みんなあんなものですよ、プロなので」とコメントした。

4大リーグすべてでプレーし、スペインでもまた最後にやれれば面白いかな

29歳で迎える2026年のワールドカップについて、鎌田選手は「間違いなく自分の中では今回のワールドカップが最後だと思っているので、もう一度、国のために戦いたい気持ちがあります」とコメント。その後の展望についても「ワールドカップが終わった後、自分が何をするかを、また選ぶことになるだろうと思います。4大リーグすべてでプレーしたあと、スペインで最後にやれれば面白いかなと、最近は思ったりもしていますね」と明かした。

鎌田選手は、引退後の夢についても言及。将来監督になりたいと考えている鎌田選手は「サッカー選手としてみんなに認められていたら、監督になったときも(周りの反応や観客の入りが)違うだろう」と語り、現役時代の実績の重要性を強調した。あわせて、日本でサッカービジネスを展開したいと考えているそうだ。欧州のチームのような若手育成システムを日本に作り、世界に売っていく構想があるという。日本サッカーをさらなるステージへと導く可能性を秘めた鎌田選手の今後の挑戦に、注目が集まる。

ABEMA『鎌田大地孤高の天才の思考』より
配信日:2024年9月3日
内容:世界最高峰プレミアリーグ、クリスタル・パレスに移籍した日本代表・鎌田大地にイギリスで初の密着取材!移籍の裏側、2年後のW杯への決意、思い描くキャリアプランとは...孤高の天才、鎌田大地の本音に迫る!

※記事内の情報は配信時点の情報です。