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【J1第1節】新監督率いる鹿島を安定感が武器の湘南が迎え撃つ

2月15日の開幕節、湘南ベルマーレはホームのレモンガススタジアムで鹿島アントラーズと対戦。J1リーグ2025シーズンが開幕。昨季から顔ぶれがほとんど変わらず、積み上げてきた安定感で挑む湘南と、新監督のもと、攻撃力の高い新戦力が加わった鹿島の大一番。大事な開幕戦を白星で飾るのはどちらのチームなのか。注目の一戦を振り返る。※トップ画像出典/PhotoAC

图标kinggear图标KING GEAR编集部 | 2025/03/12

序盤は攻撃力の高い鹿島が主導権を握る

湘南はウイングバックに入ることが多いMF鈴木雄斗をディフェンスラインに下げ、古巣対決となるMF藤井智也が右ウイングに入った。前線は新キャプテンFW鈴木章斗とFW福田翔生の昨季2桁得点の2人が入り、中盤に数的有利を作る3-1-4-2のシステム。

対する鹿島は、期限付き移籍から復帰したMF荒木遼太郎が先発入り。前線は昨季リーグ2位の21得点を挙げた新加入のFWレオ・セアラとFW鈴木優磨の2トップ。新監督に就任したクラブOBの鬼木達氏のもと、4-4-2のシステムで挑む。

試合序盤は鹿島が主導権を握る。ボールを保持しながら相手陣内にじわじわと攻め込み、前半4分、コーナーキックを獲得した鹿島は、荒木がゴール前にボールを上げる。そのこぼれ球を拾ったのはファーサイドで構えていた鈴木選手。強烈なシュートを放つも、湘南GK上福元直人がセーブし、ゴールを許さなかった。

徐々に湘南ペースになるも前半はスコアレスで折り返し

このまま鹿島ペースになるかと思われたが、15分には湘南が細かくパスをつなぎ、浮き球に反応した福田がトラップから右足を振り抜くも、ボールは惜しくもゴール横に逸れた。このシュートをきっかけに、ここから徐々に湘南ペースとなる。21分、右サイドからMF小野瀬康介のクロスにMF平岡大陽が反応し、ペナルティエリア中央からシュートを打つ。しかし鹿島のDF小池龍太が足でブロックした。はじかれたボールにDF畑大雅が飛び込むが、ゴールを割ることはできない。さらに44分、中央に抜け出した福田選手がペナルティエリア手前から左足で放ったループシュートは、GK早川友基がセーブし、ゴールを阻まれる。結局前半は両チーム得点を奪えず、スコアレスで折り返した。

均衡を破ったのは湘南!福田が値千金のゴール

後半6分、鹿島はコーナーキックを獲得。キッカーの荒木が蹴り込んだボールを湘南キム・ミンテ選手がクリアすると、湘南はボールを奪い一気に加速し、パスをつなぎながらゴール前へ。福田が左サイドからドリブルで侵入し、ペナルティエリア左からシュートを放つが、ゴール上へ外れてしまう。15分には右サイドから藤井が絶妙なクロスを入れると、それに反応した鈴木がペナルティエリア中央に走り込み右足で合わせるも、早川がビッグセーブ。鹿島はピンチを切り抜けるが、湘南の怒涛の攻撃はさらに続く。そして迎えた19分、福田がペナルティエリア手前からドリブルで相手を交わしながら侵入すると。そのまま左足でシュート。ボールはゴール下に吸い込まれ、湘南が先制点を奪った。個人技を活かした素晴らしいシュートだった。

その後もたたみかけるように湘南の攻撃が続き、25分には、先制点を奪った福田が鈴木(章)からのパスをうまくトラップ。そのまま左足で強烈なシュートを放つが、ここも早川選手のセーブで追加点を許さない。

鹿島も反撃に出るがゴールを奪えず、開幕節は湘南が勝利

1点を追う鹿島は、後半アディショナルタイム1分、ペナルティエリア手前から小池がゴールを狙うも、上福元のセーブに阻まれ得点ならず。さらに3分、後半途中出場のDF濃野公人が左サイドからクロスを上げ、DF関川郁万がヘディングで合わせるが、またも上福元にセーブされる。このまま鹿島は得点を奪えず、2025シーズン開幕戦は湘南が1点を守り切り1‐0で勝利を収めた。

湘南は上福元選手を中心としたDF陣の鉄壁の守りで鹿島に得点を与えず、攻撃では素早いカウンターから鈴木(章)選手と、開幕初ゴールを決めた福田が何度も攻撃をしかけ、決定機をものにした。拮抗したゲームをものにする攻守のバランスの良さが今シーズンの湘南の武器になりそうだ。

対して鹿島は、獲得したコーナーキックが湘南のカウンターにつながるなど、決定機を見出せず受けに回る時間が長くなってしまった。

驚異的な得点能力を持つレオ・セアラ選手のフィットが課題となりそうだ。鬼木新監督の采配にも注目したい。



「DAZN 明治安田生命J1リーグハイライト【PICK UP MATCH】湘南 vs 鹿島 : 第1節」(2025年2月15日配信)より

※記事内の情報は配信時点の情報です。