日本チーム旗手・シゲキックスは「個性と自由な表現に注目してほしい」パリ五輪新種目ブレイキン代表選手が抱負語る
日本時間の27日未明にパリ五輪が開幕し、連日の盛り上がりを見せている。そして、開幕式で半井重幸(ダンサーネーム・シゲキックス)が日本チームの旗主を務めたことで注目を集めているのが、本大会唯一の新種目のブレイキンだ。パリ五輪に挑む4選手は記者会見を実施し、初の五輪に向けた思いを語った。
新種目の「ブレイキン」は1対1の対戦形式で行われ、D Jのかける音楽に合わせて披露されるダンスの技術や音楽性、独創性などを競う種目だ。
この日は半井重幸(SHIGEKIX)、大能寛飛(HIRO10)、湯浅亜実(AMI)、福島あゆみ(AYUMI)の4選手と、JDSFブレイキンアンセムソングの『Pump It Up』を歌うDA PUMPとISSA、KENZOが会見に登場し、トークセッションを繰り広げた。
作者拍摄
ISSA:ストリートダンサーに重きに出した曲ということと、今年はブレイキンが誕生して50周年なので、ブレイキンに対する自分たちの本当に素直な気持ちとか、色々な思いを込めてこの曲を作らせていただきました。
KENZO:たくさんの思いがあるので、一言ではちょっと言い表せませんが、「オリンピックの歴史に名を刻んできてほしい」と思いますし、世界中に皆さんのダンスで、感動や元気、希望などをたくさん振りまいてほしいなっていう風に思います。皆さんが世界のダンスシーンを切り開いてくださることを期待しています。
作者拍摄
ーーブレイキンをご覧になられる多くの皆さんに伝えたいことがあれば、ぜひ聞かせてください。
湯浅亜実(AMI):たくさんありますが、その中で一番伝えたいのはブレイキンは“自己表現”でもあり、選手のみんなが“自分らしさ”を大切にしながらやっていて、勝ち負けがすべてではないということです。
オリンピックのステージに立たせてただく16人だけではなく、すべてのB-BOY・B-GIRLが自分なりの思いを持って(競技を)やっていて、私はそこに美しさがあると思っているんです。当日は16人ずつ、合計32名が力を合わせて伝えていけたらなと思っております。
福島あゆみ(AYUMI):ブレイキンは「自分自身を自由に表現できる」ことに本当の素晴らしさがあると思っています。当日は32名のB-BOY・B-GIRLしか五輪の舞台に立つことはできませんが、同じ音楽が鳴り響いているはずなのに、それぞれの選手たちが見せる動きや表現が全然違う点などは競技の魅力だと思っています。1日を終えた時に「ブレイキンの競技を見て、なんか元気をもらえたな」と思ってくださったら嬉しいですし、それが私たちが皆さんに一番伝えたいことでもあるので、ぜひ本番をすごい楽しみにしてほしいなって思います。
作者拍摄
大能寛飛(HIRO10):自分自身も(他の方の)ダンスを見ていて「めちゃくちゃ楽しい」と思っています。僕もブレイキンを見て「楽しそうだからやってみたいな」と思ったことが,始めるきっかけになりましたし、ブレイキンを通して出会った色々な人が自分の人生を変えてくれた。オリンピックのパフォーマンスを通じて、1人でも多くの人に「楽しそうだな」とか「やってみたい」と感じてもらえたらなと思います。
半井重幸(Shigekix):まずはブレイキンの表現の自由度の高さと、豊かな個性に注目していだけたらなと思っています。もちろん他の競技にもそのような魅力はありますが、特にブレイキンは個性豊かな部分がかなり強いと思うので、まずそこに着目して見ていただけたら、楽しんでもらえるんじゃないかと思います。
作者拍摄
ーーパリ五輪の出場が決まってから、本番までに磨きをかけていることはありますか?
AMI:私の場合は「何かを思い切って変えよう」と思っているものはありませんが、これまでよりも“良い自分”でいられるように毎日練習を積み重ねています。 たくさんの練習することが、楽しめる本番につながると思うので、今までやってきたことを引き続きやっていきたいです。
AYUMI:私もあまりこれまでと変わりはなく、パリ五輪の本番に向けて、自分なりのベストが尽くせるように日々練習しています。それによって当日も楽しめるという部分があると思うので、いつも通り頑張っていきたいです。
HIRO10:五輪が内定した後に、パワームーブが好きな自分に気付かされたので、本番でも「パワームーブを見せたいな」と思っています。そのためにパワームーブのスピードやダイナミックさに毎日磨きをかけていて、本番までそれを磨き続けたいと思っています。
SHIGEKIX: 「戦略」のような意味合いでは、自分が得意としている部分とそれ以外の両方をレベルアップしていかないといけません。でも、今までの自分が何を見せてきて、どのように試合を勝ち抜いて、(五輪に出られる)今があるのか。それを自分なりに考えてみると、好きで大事にしてきたものが(試合で)通用しているからこそだと思います。
本番までは「チャレンジャーの立場で色々なものに挑戦していきたい」ですが、一方では自分のスタイルを大切にしながら、自分の良さを繰り返し確認していくことになるのかなと思います。
自分の動きやミュージカリティ、フリーズの要素であったり、ダイナミックなパワームーブを含めたコンビネーションを見せながら、「これぞシゲキックスだ!」というダンスを大切にしながら、新しいことにもチャレンジしていきたいです。
作者拍摄
【日程】(日本時間)
・8/9 (金) 22:50〜1:10 :ブレイキン女子予選 NHK BS8K 日本テレビ
・8/10 (土) 2:50〜5:00 :ブレイキン女子 準々決勝/準決勝/3位決定戦/決勝
・8/10 (土) 22:55〜1:10: ブレイキン男子予選 NHK BSP4K
・8/11 (日) 2:50〜5:00 :ブレイキン男子 準々決勝/準決勝/3位決定戦/決勝 NHK BS8K フジテレビ
・8/11 (日) 3:00〜5:30