ヤクルト青木宣親が「バシッと決めた」涙の挨拶!イチロー氏がサプライズでメッセージも
日本とアメリカで通算2730安打を記録した東京ヤクルトスワローズの青木宣親選手の引退試合が、10月2日に神宮球場で行われた。対広島23回戦に1番・中堅で先発出場した青木は、現役最後の試合で2塁打を含む2安打の活躍。チームも5対3で勝利を収め、レジェンドの引退の花道を飾った。ここでは試合後に行われた青木選手の引退セレモニーの様子をレポートする。※トップ画像/筆者撮影
引退試合の終了後にはセレモニーが行われ、青木宣親選手と関係の深いさまざまなゲストが登場し、21年間の選手生活を労った。
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シアトル・マリナーズ時代のチームメートでもある元メジャーリーガーの岩隈久志氏が登場。引退時に花束を渡した相手のサプライズ登場に会場は大歓声に包まれた。
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早稲田大学で共にプレーした鳥谷敬氏、北京五輪で戦ったダルビッシュ有投手、元チームメイトのウラディミール・バレンティン選手など、チームの垣根を越えてビデオレターが寄せられた。
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引退セレモニーへの出席は叶わなかったが、イチロー氏によるビデオメッセージがサプライズで流された。
スタジアムがどよめきに包まれる中で、「大学からプロの世界に入って、日米通算2700本を超えるヒット。見事でした。もし、高校からだったら、3000本は楽勝だったね。もし、同じ時代に同じ条件で勝負していたら、どっちがよりヒットを打ったのか、そんなことを想像させてくれるバッターでした。「僕にとっては数少ない、ずっと変わらない可愛い後輩です。オフになって時間ができたら、また球場に顔を見せにきてください。一緒に、キャッチボールでもやりたいね」ととヒットマンを称えた。
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イチロー氏が「じゃあ、最後、バシッとな。お疲れ様!」とメッセージを締めくくると、青木は大号泣。
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「イチローさん、バシッと決められるか分からないけど喋ります」と第一声を上げた青木は、引退挨拶をスタートさせた。
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ついにこの瞬間が来てしまいました。こんなに盛大に送り出してくれたファンの皆さん、 球団関係者の皆さん、心より感謝を申し上げます。最後まで残ってくれた広島カープファンの皆さん、関係者の皆さん、本当にありがとうございます。気づけばプロに入って21年間、夢中になって突っ走ってきました。
引退発表後も各球団の方々による心温まるセレモニーが本当に嬉しかったです。出会いは何事にも代えがたい大切な宝物です。
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プロに入って21年。「自分の生き方は間違っていなかった」と 出会った皆様が日々教えてくれました。自分に関わってくださった皆さんに感謝しています。本当にありがとうございます。
家族から花束を贈呈される青木選手(筆者撮影)
いつも信じてくれた両親、ヘトヘトな身体を治療してくれた院長、本当にありがとう。
そして頑張り屋の妻・佐知。いつもそばにいてくれてありがとう。佐知がいなければここまで野球を続けることはできませんでした。
いつもそばにいてくれてありがとう。幸がいなければ、 ここまで野球を続けることはできませんでした。心折れそうな時に 自分の話を聞いてくれたり、励ましてくれてありがとう。
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そして2人の子供たち。「ナイスヒットと言ってくれるのが嬉しくて、パパは頑張りました。いつも応援ありがとう。
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アメリカから帰ってきて、素晴らしい仲間に囲まれ、 本当に豊かなものになりました。その仲間たちに囲まれ、こうやって送り出してくれること、本当に嬉しく思います。本当にありがとう。
いつも応援してくれたファンの皆さん、本当に温かい声援をありがとうございました。そして、この自分が愛したこの球団をよろしくお願いします。また会いましょう。本当にありがとうございました。
終始涙に暮れながら引退挨拶に臨む青木に対し、観衆からは「泣くな!」と激励される送る場面も。
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青木は「泣きますよ。泣くよ! 21年も野球やったんすよ。泣きますよ…」と応戦すると、スタジアムは笑いと拍手に包まれた。
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チームの人気マスコットつば九郎と青木宣親選手、そして来季も現役を続けることが決まった石川雅規投手の3人が写真撮影に臨む場面も。
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【青木宣親選手・プロフィール】
出身:宮崎県
生年月日:1982年1月5日(42歳)
身高:175厘米
体重:80kg
血液型:A
投打:右投げ左打ち
ポジション:外野手
ドラフト年(順位):2003年(4巡目)
【経歴】
日向高-早稲田大-ヤクルト-ブルワーズ-ロイヤルズ-ジャイアンツ-マリナーズ
-アストロズ-ブルージェイズ-メッツ-ヤクルト
【通算成績】
NPB通算:1724試合 打率.313 145本塁打 667打点 177盗塁 1956安打
MLB通算:759試合 打率.285 33本塁打 219打点 98盗塁 774安打
日米通算:2483試合. 打率.305 178本塁打 886打点 375盗塁 2730安打
【獲得タイトル】
首位打者:05年、07年、10年
最多安打:05年、06年
最高出塁率:07年、09年
盗塁王:06年 新人王:05年
ベストナイン:05年~11年
ゴールデングラブ:06年~11年、20年