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同級生の最強アスリートたちの活躍がプレッシャーになることはなかった──斎藤と萩野がたどり着いた境地とは

1988年生まれの斎藤佑樹と1994年生まれの萩野公介には、ともに一時代を築いてきた同世代の最強アスリートたちがいた。『GET SPORTS 萩野公介×斎藤佑樹 スペシャル対談 生き様のキャッチボール 完全版 「#3 88年世代&94年世代」』では、2人がスポーツ界のこれまでとこれからをどう見ているのかに迫った。※トップ画像出典/Getty Images

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斎藤には田中将大、萩野には大谷翔平──同級生に最強アスリート

「ハンカチ世代」と呼ばれる1988年度生まれは、スポーツ界においても数々のスター選手を輩出している。この世代は特に野球界を代表する選手たちが名を連ね、楽天・田中将大をはじめ、巨人・坂本勇人、ソフトバンク・柳田悠岐、MLBツインズ・前田健太、中日・大野雄大と豪華な顔ぶれがズラリと揃っている。一方、萩野と同級の1994年度生まれも、スポーツ界で注目すべき人物が多い。この世代からはフィギュアスケートの羽生結弦はじめ、MLBドジャース・大谷翔平、MLBカブス・鈴木誠也、スピードスケート・高木美帆、競泳・瀬戸大也、バトミントン・桃田賢斗など、そうそうたる顔ぶれだ。

萩野が感じた、同世代アスリートたちに共通する“似ている部分”とは

「同世代の活躍をどのように見ていましたか?」という質問に対し、萩野は即座に「誇らしいですよね」と答えた。しかし、自分がその世代を引っ張ってきたという意識はなかったという。「同級生に瀬戸選手がいて。それ以外の(競泳)選手もめちゃくちゃ強かったんですよ。しかも、他競技にも強い人たちがいっぱいいて。だからなんか誇らしくてね」と大谷や鈴木、羽生、高木らの活躍に対して「かっこいい。同い年か、うれしいなあ」と感じると語った荻野。大谷の試合は毎日欠かさずチェックしているそうだ。

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来源/盖蒂图片社

さらに荻野は「94年世代の選手で集まって食事をする機会があって。僕が勝手に思っているだけかもしれないですけど、結構似ているような部分がたくさんあったんですよね」と話す。同世代のアスリートたちに共通する何かしらの特徴を感じ取っていたようだ。

萩野は瀬戸の性格について「めちゃくちゃ明るい」と評する一方で、自身の性格はまた違った明るさを持っていると語った。「僕は陰のある陽なんですよ」と萩野は自己の内面にある陰の部分を認識しており、同じように陰がある人に魅力を感じるという。「それを認めて生きている人が輝いて見える」と続けた萩野は、斎藤についても「斎藤さんも陰のある陽だと思うんです」と分析。斎藤自身も「言われると確かにそうかも。根っから明るいタイプではない」と納得していた。

また萩野は斎藤に「強かった同業の同級生たちの活躍からもらえるエネルギーってありましたか?」と尋ねた。斎藤は高校3年生で甲子園を制した後、周囲から「斎藤がこの世界を引っ張っていくんだよ」と言われていたが、実際には自分よりも優れた選手がたくさんいることを認識していたと語る。「能力的に言ったら僕よりすごい選手たちはいっぱいいて、いまでも現役バリバリで活躍している選手たちもたくさんいる。そんな選手をずっと見ていて、彼らに負けないように頑張ろうと言うより、彼らを誇りに思いながらも、自分がやるべきことをちゃんとやろうとずっと考えていた」と、同世代の活躍がプレッシャーになったことはなかったと振り返る。

この斎藤の思いに対して、萩野も「そんな自分でも、自分だよね」と共感を示し、二人には共通するマインドがあることを明かした。続けて「人には色があると思っていて。良い部分も悪い部分もあって当たり前なんですよ。良いも悪いも全部一つになったら、人ってそれぞれ色があると思っていて、斎藤さんには斎藤さんの素晴らしい色があると思うんですよ」とその魅力を讃えた。

強力なライバルや同世代に囲まれた現役生活の中で、順風満帆とは言えない日々があった二人だが、それでも「自分は自分」という境地にたどり着いたことに、萩野は誇らしげな表情を浮かべた。

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来源/盖蒂图片社

「引退を決断されて、幸せですか?」

荻野がした「引退を決断されて、斎藤さん幸せですか?」という質問は、この対談で一番聞きたかったことだという。それに斎藤は「今も幸せです。もちろん選手やっている時も幸せでした。辛いことも怪我したこともたくさんありましたけど、それでも野球をやってこられた。引退して普通だったらお会いできない方にもお会いできて、こんな人生って本当に幸せだなって思います」と答える。

萩野も引退後は、世界水泳などで解説者として活動している。「選手として出ていたことが多い試合だったので、純粋な応援じゃなく、選手たちの素晴らしさやすごさを、水泳をやってない方にもうまく伝えられれば」と意気込みを語った。さらに「オタクを増やしたい」と目標を掲げ、「マニアックになればマニアックになるほど、奥に行けば奥に行くほど面白い」と競泳の奥深さについても熱く語る。「クロールを泳ぐ時、僕は中指の腹を意識してストロークするんです。マニアックなオタクの人たちが聞いたら『へえ』と言われる。もっとマニアックになってもらって、水泳の魅力をどんどん好きなってほしい」と競泳に対する愛情と熱意を伝えていた。

『GET SPORTS 萩野公介×斎藤佑樹 スペシャル対談 生き様のキャッチボール 完全版 「#3「88年世代&94年世代」』

放送:2022年6月5日(日)
内容:1994年生まれの萩野公介と1988年生まれの斎藤佑樹。共に一時代を築いてきた同世代の仲間の存在とは...
さらに収録後には萩野公介が初めての経験!そして斎藤佑樹が萩野公介の素顔を切り取る!!

※記事内の情報は配信時点の情報です