泥臭く、輝く、バスケ界の新星！“リアル桜木花道”と呼ばれる川真田紘也が目指す未来とは

身長204cm！急成長を遂げた赤髪の“リアル桜木花道”

“マイキー”の愛称で知られる川真田選手は、身長204cmの若き日本人ビッグマン。昨年2月に練習生として代表合宿に参加し、夏のワールドカップでは日本代表のメンバー入りを果たした。その急成長ぶりや、髪をチームカラーの赤に染めた姿が人気漫画スラムダンクの主人公を彷彿とさせ“リアル桜木花道”とも呼ばれている。

バスケットボールコメンテーターの井口基史さんは、桜木花道もチームのムードメーカーであったように「川真田選手は、若手もベテランも関係なくコミュニケーションを取り、試合に出ればすぐに結果を出すことができる」と語っている。日本代表チームの佐々宜央アシスタントコーチも「彼の存在は特別。いるだけでチームが明るくなる。リーダーシップもすごくある選手」だと話す。

チーム最年長のエースにして、川真田選手のメンターとしても知られる比江島選手は「彼の存在は自分にとってもチームにとってもすごく大きい」と語る。一方、川真田選手自身は「代表に初招集されたのは、プロになってすぐの23歳のときで、とても緊張したのを覚えている。今は自分より下の世代の子もいるので、できるだけ話しかけるようにしています」と意識して積極的にコミュニケーションを取っていると言う。

ゴール下での活躍だけじゃなくチームにとっての重要な役割とは

川真田選手の持ち味は、ゴール下で泥臭く体を張り、リバウンドを取ること。そのプレースタイルも“リアル桜木花道”と呼ばれる理由のひとつだ。ゴール下でのバトルに加えて、トム・ホーバスHCの掲げる「スリーポイントシュートを多く打つ」戦術に欠かせないスクリーナーとしての役割を担っている。

井口さんは「川真田選手は自分の体を使って相手にスクリーンをかけ、味方の選手をフリーにする意識が非常に高い」と評価する。スクリーンをかけるタイミング、角度、どの方向に味方を誘導するべきなのかを、常に頭に入れながらプレーをしている新しいタイプのインサイドプレーヤーと言える。

ホーバスHCは川真田選手のことを「自分の役割をしっかりとわかっている。外国籍選手とのマッチアップも自信がついてきて、どこまで成長できるか楽しみな選手だ」と話す。佐々ACも「まだまだプレー面では自分を抑えているが、もっと成長できる選手。アジアだけじゃなく、世界で通用するビッグマンになると信じている」と期待を寄せている。

パリ五輪代表に選ばれず新しい決意で一からのスタート

ワールドカップでは代表初得点を決めた川真田選手だったが、パリ五輪のメンバーリストにその名前はなかった。試合に出場することは叶わなかったが、リザーブメンバーとして帯同しチームを支えながら、オリンピックを経験した。その後、代表合宿に招集された川真田選手は「次のワールドカップ、そしてオリンピックでは必ずメンバー入りできるように、一からのスタートという強い気持ちで参加しています」と語った。

川真田選手を近くで見守ってきた比江島選手は「川真田選手が悔しい思いをしたのは、間違いないと思う。その悔しさを糧に誰よりもモチベーション高く合宿に臨んでいるので、パフォーマンスもすごく良い」と話した。川真田選手は「ディフェンスの部分では、所属チームである長崎ヴェルカでやっていることが活かされている。代表チームでもやることは一緒。スクリーン、リバウンド、自分の体を使ったプレーで代表メンバーに入れるようにアピールしたい」と決意を新たにした。川真田選手は「ワールドカップ、オリンピックまでまだ時間があるので、新しい武器もみつけられたら良いが、まずは今の自分の武器を磨くことが大切」と言い切る。次世代を担う“リアル桜木花道”川真田選手のこれからの活躍に期待したい。

『NEXT HEROES』

タイトル：#2 川真田紘也〜リアル桜木花道〜

配信日：2024年12月9日（月）全5回を順次配信

内容：日本で開催されたFIBAワールドカップとパリ五輪を経て、日本代表は新たな挑戦、2027年カタールワールドカップへの旅路をスタート。渡邊雄太、富樫勇樹、比江島慎らが両大会で築き上げた道を引き継ぐ、注目の新世代ヒーローたちを紹介する

※記事内の情報は配信時点の情報です。