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守田英正、ポルトガルの名門クラブで培った攻撃的な役割を日本代表でも背負う

躍進を続ける日本代表サッカー。「黄金世代」と評される現在のチームは、多くの選手がヨーロッパの名門クラブで主力として活躍している。しかし、スター選手たちの原点をさかのぼると、多くがJリーグで才能を開花させ、プロとしての第一歩を踏み出していた。DAZNでは、選手たちのJリーグ時代と欧州での現在のプレーを見比べ、彼らの成長過程振り返る「Before / After」を配信中。第9回は、ポルトガルのスポルティングCP(スポルティング・クルーベ・デ・ポルトゥガル)に所属する守田英正選手(29)の「Before」と「After」に迫った。※トップ画像出典/Getty Images

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ボランチを主戦場としつつ、複数のポジションをこなせる守備のスペシャリスト

守田選手は1995年5月10日生まれ。国内キャリアは、大阪府高槻市の高槻清水FCでスタートした。その後は流通経済大学へ進学した守田選手だが、2017年には大学生のままJ1の川崎フロンターレに特別指定選手として加入している。

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来源/盖蒂图片社

守田選手の「Before」は、2018年から2020年にかけての川崎時代。チームの中心選手として成長し、2020年にはJリーグ「ベストイレブン」に選出されるまでになった。川崎では、ボランチを主戦場としつつ、複数のポジションをこなせる守備のスペシャリストとして成長を見せた。番組では、球ギワの強さが際立つシーンを何シーンも紹介。ボールに何度も絡み、得点につなげていくプレーが光った。守田選手のJ1初ゴールは、2020年12月の浦和レッズ戦。中央ペナルティーエリア外のミドルレンジでボールを受けた守田選手は、迷わずミドルシュートを右足で打ち抜いた。

守備的ボランチから攻撃的な役割も担う新境地

守田選手の「After」である海外挑戦は、2021年。ポルトガルのプリメイラ・リーガのCDサンタ・クララへ移籍し、ヨーロッパでのキャリアをスタートさせた。同クラブでの活躍が認められ、翌22年には、ポルトガル3大クラブのひとつである名門クラブのスポルティングCPへ移籍する。このスポルティングにて、守田選手はレギュラーとして定着。特筆すべきは、これまでの守備的ボランチから、より攻撃的な役割も担うことが多くなってきたことだ。スポルティングでの初ゴールシーンがそれを物語っている。

2022年9月のジル・ヴィセンテFC戦にて、ペナルティーエリアの左から放たれた味方のシュートボールに守田選手が飛び込み、右足でゴール右隅に押し込んで先制点を挙げた。また左サイドで味方のロングパスに走り込み、ペナルティーエリア手前左でDFの股を抜く技ありのヒールパスも披露。走り込んだ味方の追加点をお膳立てもして、この日、1ゴール1アシストと活躍している。より攻撃的な立ち位置を取る、新境地を確立したと言えるのではないだろうか。

代表ではチームの「黒子」的役割だが、2024年は攻撃面での貢献も

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来源/盖蒂图片社

守田選手の日本代表キャリアは、2017年のユニバーシアード日本代表での活躍から始まった。同年、全日本大学選抜にも選出され、その実力を示した。2018年9月のコスタリカ戦で日本A代表デビューを果たした守田選手は、その後、着実に代表チームでの地位を確立。2019年「AFCアジアカップ」、2022年「FIFAワールドカップ・アジア予選」、2022年「カタールワールドカップ」と、重要な国際大会に次々と出場を決める。さらに、2023年から2024年にかけては「2026年FIFAワールドカップ・アジア予選」や2024年の「AFCアジアカップ」に出場し、日本代表の中心選手として活躍している。

代表では主に守備的な役割を担い、チームの「黒子」として機能することが多い守田選手だが、2024年は10試合で3得点を挙げ、攻撃面での貢献も目立つようになっている。番組では2024年9月の「2026年FIFAワールドカップ・アジア予選」バーレーン戦にて、2得点を挙げて5-0で勝利に貢献したシーンを紹介。1点目は、パスから自ら走り込み、上田綺世選手のポストプレイから絶妙なボールをワンツーで受けるとゴール右隅に落ち着いて決める。2点目は、左サイドにドリブルで駆け上がった三苫薫選手が折り返したボールに、ゴール前に飛び込んだ守田選手が左足で合わせた。攻守にわたって圧倒的な存在感を示し、ゲームメイカーとしてだけでなくフィニッシャーとしても活躍した。

守田選手は、多様な能力と高い戦術理解力で代表の「心臓」として機能している。これからもチームの勝利に大きく貢献してくれるだろう。

『Before / After』#9 守田英正~進化を続ける日本の心臓~より
配信日:2024年12月9日(月)全10回を一挙配信

※記事内の情報は配信時点の情報です