
【J2第3節】昇格組の大宮が首位&降格組の札幌が最下位!? 魔境ぶりにファンざわつく
2月15日に開幕した2025シーズンJ2リーグ。まだ第3節が終了したばかりだが、早くも順位表に表れ始めた魔境ぶりが話題を集めているようだ。今回はそんな第3節、3月1日と3月2日に行われた試合結果に加え、「ロアッソ熊本vsRB大宮アルディージャ」「レノファ山口FCvs北海道コンサドーレ札幌」の2試合を振り返る。※画像出典/PhotoAC

第3節(3/1・3/2開催分)試合結果
今治が4-1で鳥栖に、大宮が0‐4で熊本に勝利。この点差での勝利はいずれも今季初だ。大宮は前節に3-0で札幌に圧勝した熊本を無失点で抑え、圧倒的な強さを見せつけた。3連勝を狙う徳島はいわきと引き分け、札幌といわき、愛媛は今季未勝利を続けている。
3/1開催
・仙台 2-0 大分
・千葉 3-2 山形
・藤枝 2-1 秋田
・鳥栖 1-4 今治
・長崎 1-0 磐田
3/2開催
・熊本 0-4 大宮
・富山 2-0 甲府
・山口 2-0 札幌
・いわき 1-1 徳島
・水戸 1-1 愛媛
首位大宮 藤井が3戦連続ゴール! 今節はハットまであと1歩!
2024シーズンをJ3で戦い、1年でJ2に返り咲いた大宮。就任1年目で優勝に導いた長澤徹監督の下、J3で示してきた強さがより輝きを増しているように見える。今季失点したのは山形と対戦した開幕戦での1点のみ。さらに第2節では甲府を相手にウノゼロ勝利、そして今節はなんと4得点クリーンシートと快勝した。
特に目を引くのが、藤井一志選手の得点力。今季3戦全ての試合でゴールを決めている。開幕節でファビアン・ゴンザレス選手の代わりにスタメン起用されたのだが、そんな藤井が大宮を牽引しているのだ。今節は後半12分にペナルティエリア右からゴール右下に押し込み、さらにそのわずか5分後にもアルトゥールシルバ選手からのスルーパスを受けて右足一閃。2得点を決めた藤井は、3戦4得点を記録した。
横浜FCから新加入のガブリエウ選手も勝利に直結する活躍を見せる。前半の熊本に押し込まれる時間帯では相手の猛攻を何度も遮り、ボール奪取を繰り返す。また、ガブリエウの貢献は守備だけにとどまらない。藤井の1得点目をアシストしたのもガブリエウで、自陣から華麗な縦パスを差し込み藤井に供給したのだ。
終盤には熊本が選手を入れ替え反撃を試みるが、アディショナルタイムにカプリーニ選手がダメ押しゴールで4点目獲得。熊本から大量得点した大宮は、得失点差で首位に躍り出た。しかし、2位の千葉とはわずか1ポイント差。このまま差を広げられるのか見ものだ。
降格組札幌が最下位! 3戦連続で複数失点
今季J2へ降格した札幌は、3連敗でリーグ最下位からなかなか抜け出せずにいる。第1節には大分に2失点、第2節は熊本に3失点、そして今節は山口に2失点と複数失点が続いているのだ。
この日は開始早々、山口の三沢直人選手や成岡輝瑠選手、横山塁選手、末永透瑛選手に次々とシュートを浴びせられる。GK菅野孝憲選手や馬場晴也選手が懸命に跳ね返すが、前半の約10分間はそんな山口の一方的な攻撃が続く。前半16分にようやく高嶺朋樹選手がシュートを打つもゴール右へ外れてしまう。その3分後に中島大嘉選手もシュートを試みるが、相手GK下堂竜聖選手に阻まれてしまった。
スコアが動いたのは前半39分。ペナルティエリアに侵入する有田稜選手を大﨑玲央選手が止めようとするが、クロスを上げられてしまい先制点を奪われた。
後半に入ってからは札幌が攻撃を強め、12分から16分の4分間でシュートを4本も蹴り込んだ。しかし、奮闘も空しくネットを揺らしたのは山口。後半34分に2点目を入れられ、リードを広げられてしまう。なんとしても取り返したい札幌は最後まで激しく攻め続けるも、得点には結び付かなかった。
シュート数を見ると、前半が山口10本、札幌4本だったのに対し、試合終了時点では山口15本、札幌17本と逆転している。ゴール期待値においては山口1.18、札幌0.47と山口が大きく上回っていたのが、最後は山口1.74、札幌1.58とほぼ同じ値になっていた。これらの数字からいかに札幌が後半に多くのチャンスを作ったのかが読み取れる。攻撃のスイッチをもっと早く入れられていたら、結果が違っていたのかもしれない。
鳥栖も含め、昨季までJ1で戦っていた降格組が反撃に出るのもそう遠くないはず。まずは1試合でも早く勝利を手繰り寄せたいところだ。
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