パリ五輪・日本人メダリストの活躍と注目の戦いを総括(大会9日目②)
日本時間の27日未明にパリ五輪が開幕した。ここでは現地時間の8月3日の(日本時間8月3日〜4日)大会9日目にメダルを手にした選手たちの活躍や、注目選手の戦いぶりを振り返ってみたい。※トップ画像出典/Getty Images
フェンシング女子サーブル団体銅メダル(江村美咲、高嶋理紗、福島史帆実、尾崎世梨)
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フェンシングの団体は、1チーム3人ずつの総当たり戦(リザーブ先取への交代が認められている)によって行われ、9回の対戦で合計ポイントを多く取ったチーム、もしくは、先に45ポイントを取ったチームが勝者となる。
日本チーム(世界ランキング8位)は、個人戦敗退の雪辱に燃える世界選手権2連覇の江村美咲に加えて、高嶋理紗、福島史帆実、リザーブの尾崎世梨の4名で大会に臨んだ。
準々決勝では、サーブル発祥の地でもある世界2位のハンガリーと対戦。序盤はリードを許す展開が続いたものの、第5戦で福島が9対0、第9戦で江村が5対0と得点を伸ばし、45対37で勝利を掴んだ。
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続く準決勝では、個人銅メダリストのオリガ・ハルランを擁する世界3位のウクライナと対戦した日本は、4試合目に高嶋が3連続得点を奪って一時は逆転したものの、その後は点数を広げられて力の差を見せつけられ、32対45で敗れた。
銅メダル獲得を目指して3位決定戦に回った日本は、地元のフランスと対戦した。シーソーゲームが続く展開の中、準決勝から交代出場したリザーブの尾崎が、第3試合でポイントを重ねて15対13と逆転すると、1点リードを許すなかで迎えた第7試合では、高嶋の6連続ポイントで35対30と再逆転。
第9試合ではエースの江村がポイントを重ねて45対40で勝利を収め、銅メダルを獲得。日本としては初のサーブル種目でのメダル獲得という快挙を成し遂げた。
体操男子種目別 あん馬 杉野正尭 6位
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体操男子金メダル獲得に貢献した杉野正尭は個人種目の「あん馬」に登場した。上位8位以内が決勝に進出する予選を15.033点の4位で通過した杉野は、決勝で最高難度の大技「Hコンバイン」を成功させたが、14.993点で6位に終わった。
競泳 男子100m バタフライ 水沼尚輝 8位
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2022年の世界水泳で銀メダルを獲得した水沼尚輝は、予選4組を51秒62の全体15位で準決勝に駒を進めると、準決勝では51秒08。全体8位のタイムで決勝進出を果たした。
決勝に挑んだ水沼は、7位とは0.01秒差の51秒11の8位でゴール。必死に喰らい付いたものの、準決勝よりもタイムを落とす形となった。
混合400 mメドレーリレー (松山陸、谷口卓、平井瑞希、池江璃花子) 8位
男女各2選手の4名が、4つの泳法で100mずつ泳ぐ種目で、初採用の東京大会に次ぐ開催となる。
第1泳者を松山陸(背泳ぎ)、第2泳者が谷口卓(平泳ぎ)、第3泳者は平井瑞希(バタフライ)、第4泳者に池江璃花子(自由形)のメンバーで臨んだ日本チームは、予選で3分44秒25の全体8位でこの種目初の決勝進出を決めた。
他チームがメンバーを入れ替えるなかで、予選と同様のメンバーで挑んだ決勝は、3分45秒17のタイムで8位。なお大会は、3分37秒43で世界新記録を出したアメリカが制した。