日本勢がメダルラッシュで大活躍!柔道(個人戦)~プレイバックパリ五輪2024~
パリ五輪で行われた柔道個人戦では、女子48kg級で角田夏実選手、男子66kg級で阿部一二三選手、男子81kg級の永瀬貴規選手が金メダルを獲得。ほかにも、男子90kg級の村尾三四郎選手が銀メダル、男子60kg級の永山竜樹選手、女子57kg級の舟久保遥香選手、男子73kg級の橋本壮市選手が銅メダルを獲得するなどメダルラッシュとなった。※トップ画像出典/Getty Images
パリ五輪柔道(個人戦)をおさらい
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柔道は、相手を投げ倒し、抑え込み、絞め技もしくは関節技で勝負を決する日本発祥の武道である。オリンピック柔道では、男女ともに体重別の階級制で行われ、各選手は自らの階級で戦う。試合は通常4分間で行われ、奪った得点により勝敗が決まる。最も高い得点である「一本」は、相手を完全に投げ、背中を畳に着けるか、抑え込みや関節技で相手を制圧することで与えられる。一方、技がやや不完全でもポイントとなる「技あり」が2回決まると、「一本」として勝利が確定する。試合が時間内に決まらなければ、ゴールデンスコア方式の延長戦に突入し、最初にポイントを取るか、反則で勝者が決まる。
プレイバックパリ五輪2024ホットな瞬間「柔道(個人戦)」
2024年パリオリンピック柔道個人戦で最も盛り上がったのは、男子100キロ超級の決勝戦だろう。過去には、シドニー大会の金メダリストである井上康生やアテネ大会の鈴木桂治などとも対戦経験があり、長年にわたって柔道界のトップに君臨してきた地元フランスのテディ・リネール選手がオリンピック3度目となる金メダルを獲得した瞬間である。リネール選手はその実績により、パリオリンピックでは最終の聖火ランナーも務め、フランス国内での彼の人気は絶大だった。そんなリネール選手にとって、母国フランスで開催されるパリオリンピックは特別な大会であり、並々ならぬ意気込みで試合に臨んでいた。準々決勝ではジョージアのグラム・トゥシシビリ選手と対戦し、開始からわずか2分で豪快な谷落としを決めて一本勝ちを収める。
準決勝ではタジキスタンの選手を鮮やかな大外刈りで一本勝ち。決勝では、韓国のキム・ミンジョン選手を相手に払い腰で勝利を収め、見事頂点に立った。リネール選手の活躍は、フランス国内のみならず世界中の柔道ファンに感動を与えた。彼の実績は今後も語り継がれ、柔道界におけるレジェンドとしての地位をさらに確固たるものにするだろう。
プレイバックパリ五輪2024【日本選手メダル獲得の瞬間】「柔道(個人戦)」
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柔道男子66キロ級で阿部一二三選手が金メダルを獲得した瞬間は、日本中が歓喜に包まれる瞬間となった。阿部選手はこの大会で前回の東京2020大会に続き、見事に2連覇を果たしている。決勝ではブラジルのウィリアン・リマ選手と対戦し、開始1分48秒で「隅落とし」で技ありを奪取。さらに2分36秒には「袖釣り込み腰」で再び技ありを奪って、合わせ技一本で勝利した。
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試合が終わり、金メダルが確定した瞬間、阿部選手は喜びに満ちた表情を見せ、観客席からは大きな歓声が上がった。阿部選手は、この勝利について「最高の気分で、努力が無駄ではなかった」と語り、長い間続けてきた厳しいトレーニングの成果が実を結んだことを実感していた。また、この大会で阿部選手は4試合全てで一本勝ちを収め、相手に一度も技ありや有効を与えない完璧な内容での優勝を果たしている。
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また、女子48キロ級に出場した角田夏実選手の金メダル獲得も、多くの人が喜びを爆発させた瞬間だ。本大会で日本チームが獲得した最初のメダルだったこともあり、より注目を浴びていた。角田選手は、得意の巴投げと腕ひしぎ十字固めを効果的に駆使し、1回戦から準々決勝までの3試合はいずれも1分前後で一本勝ちを収めるなど圧倒的な強さを見せつけていた。迎えた決勝戦でも、開始2分54秒に巴投げで技ありを奪い、そのまま優勢勝ちして優勝。この階級では、日本勢では2004年のアテネ大会以来、5大会ぶりとなる金メダルを獲得した。
パリ五輪2024キングギア編集部が注目した選手「クラリス・アグベニェヌ選手」
2024年パリオリンピックで特に注目されたのが、女子63キロ級クラリス・アグベニェヌ選手だ。地元フランス出身の彼女は東京2020大会で金メダルを獲得し、パリ大会では地元での2連覇を狙ったが、準決勝で敗れその夢は潰えた。アグベニェヌ選手はこれまで6度の世界選手権を制している。特に2023年の世界選手権では、試合の合間に授乳をしながら優勝したことで大きな話題となっていた。2歳の娘を持つ母親として、今後は家庭とスポーツキャリアを両立させながら、柔道界のトップに居続ける姿勢を示している。柔道の技術だけでなく、その強靭なメンタルと挑戦への意欲で、これからも世界の柔道界を牽引する注目選手であり続けるだろう。
【柔道(個人戦)】パリ五輪の戦績
金メダル
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柔道女子48kg級:角田夏実
2回戦 対ナターシャ・フェレイラ:◯巴投(技あり)、腕挫十字固(一本)
3回戦 対ジェロネイ・ホワイトボーイ:◯巴投(技あり)、腕挫十字固(一本)
準々決勝 対シリヌ・ブクリ:◯巴投(一本)
準決勝 対タラ・バブルファス:◯反則勝ち
決勝 対バーサンフー・バブードルジ:◯巴投(技あり)
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柔道男子66kg級:阿部一二三
2回戦 対ヌラリ・エモマリ:◯背負投→袖釣込腰(合わせ技一本)
準々決勝 対ベンツェ・ポングラツ:◯袖釣込腰→大内刈り(合わせ技一本)
準決勝 対デニス・ビエル:◯腰払(技あり)
決勝 対ウィリアン・リマ:◯隅落→袖釣込腰(合わせ技一本)
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柔道男子81kg級:永瀬貴規
1回戦 対ライアン・アプラアミアン:◯袖上四方固(合わせ技一本)
2回戦 対ベダト・アルバイラク:◯内股(技あり)
準々決勝 対マティアス・カス:◯大外刈り(技あり)
準決勝 対アントニオ・エスポジト:◯上四方固(合わせ技一本)
決勝 対タト・グリガラシビリ:◯谷落(一本)
銀メダル
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柔道男子90kg級:村尾三四郎
2回戦 対クレン クリストフェル・カリユライド:◯大外刈り(一本)
準々決勝 対アラム・グリゴリアン:◯反則勝ち(指導3)
準決勝 対マキシムゲール・ンガヤプハンブ:◯大内刈り(技あり)
決勝 対ラシャ・ベカウリ:●小外刈り(技あり)
銅メダル
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柔道女子57kg級:舟久保遥香
2回戦 対ベロニカ・トニオロ:◯大外刈り(技あり)
準々決勝 対サラ・レオニー・シジク:●
敗者復活戦 対マリツァ・ペリシッチ:◯横四方固め(一本)
3位決定戦 対ラファエラ・シウバ:◯(一本)
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柔道男子60kg級:永山竜樹
2回戦 対ミシェル・アウグスト:◯反則勝ち
準決勝 対フランシスコ・ガルリゴス:●
敗者復活戦 対楊勇緯:◯大外落(技あり)
3位決定戦 対ラファエラ・シウバ:◯横車→大腰(合わせ技一本)
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柔道男子73kg級:橋本壮市
2回戦 対マーク・フリストフ:◯袖釣込腰(技あり)
準々決勝 対ジョアン=バンジャマン・ガバ:●反則負け(指導3)
敗者復活戦 対エルデネバヤル・バザヤ:◯反則勝ち(ヘッドダイビング)
3位決定戦 対アキル・ジャコバ:◯背負投(技あり)
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